えいっ

今でこそ、私は進学校を出て、浪人したけど一応大学も出て、というかんじだけど、小学生の時は、それはそれは頭が悪かった。
たぶん、最も悪かったのは小学校2年生時だと思う。クラスで一人は必ず男子の中にものっすごい頭悪い子がおると思うけど、そいつとほとんど同レベルだった。
というのが、算数で、2ケタの計算だったかな、例えば「21-18=?」みたいなのが私は全くできなくて、でもそのプリントができないのが、その男子と私の二人だけで、挙句の果てに1ケタのプリントに戻らされたっていう苦い思い出は今でも忘れない…。
算数だけでなくって、国語でも頭の悪さを発揮しとった。
これも忘れもしない「えいっ」というタイトルの教材。
主人公は、クマの子どもとそのお父さん。
二人(二匹?)が信号待ちをしとる時に、お父さんが魔法をかけて「えいっ」と言うと、赤信号が青信号に変わるっていう話。で、そのクマの子は、お父さんが赤信号と青信号の間に狙いを定めているっていうのが分かっていたので、家に帰る頃に「じゃあ今度はボクのいちばん好きな人を魔法で出すよ」とかなんとか言って、「えいっ」というと、うちからお母さんが出てきて「おかえり」と言う。お父さんはコイツ知ってたんだな、みたいに息子を思う。
みたいなストーリー。だったハズ。
でも私は、これの意味が全く分からんかった。今ではこうやってちゃんと理解しているのだけど(当たり前)、当時はほんまに全く何が何か分からんかった。
え、なんでお父さんがえいっって言うたら信号が変わるん?普通じゃ変わらんのん?とか思っとったと思う。最後のトコも、え、なんでお母さんが普通に出てこずに、魔法で出てくるん?とか、本当にトンチンカンなコトを考えとった。なんであんなにバカだったんだろう。ってか、この話はみんなちゃんと分かっとったんかなぁ。確かめようにも確かめられないけれども。今度誰かに聞いてみよっかな。

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明日から8月だ。